山本高裕さん個展 / Time Flowsへ
Time Flows
目次
Google+で300万人以上にフォローされている山本高裕さんの新作展。2014年「東京未来都市」、2015年「Bright Lights~街灯り、星明かり~」に続いて2016年4月17日にIsland Gallery(アイランドギャラリー)さんへ「Time Flows」を楽しみにお伺いしました。3年という年月が流れても、当時憧れていた写真家の作品に今でも心打たれることはできるだろうか。写真家と受け手の私が織り成すタイムフロー。
時の流れ
まだ筆者が写真家として駆け出しだった頃、遠い存在として認識していた写真家の山本高裕さん。その感覚やお人柄に触れてみたいと最初に足を運んだのが「東京未来都市」でした。その他の場所では見たこともない東京の姿が写されていたことに胸が踊りました。「Bright Lights~街灯り、星明かり~」は、現代に生きる人々の街の灯りと太古から続く自然の明かりが奏でるハーモニー。美しい大人色のキャンディーブルーのような青の色彩に見とれていました。そして、新作展「Time Flows」へ。
イメージを変えずに進化する
今まで山本さんの作品は都内や湾岸エリアを見渡せる高層マンションのリビングに似合うイメージを持っていました。「Time Flows」では従来の男心がくすぐられる作品に加えて、寝室にも飾っておきたいと感じる優しい風合いや色使いの作品も用意されていました。多くのファンがおられる山本さんでも新しい世界観を一生懸命、探求されているのだなと感化される個展でした。タイトルやキャプションにも感じるものがありましたね。
個展概要
都市風景を撮るとき、僕は水辺から見える街並みを捉えることが多い。日の出や日没の時間に写真を撮り、そのあとは間近に見える水面の揺れる表情を眺めて、ゆったりと過ごす―今回の写真展では、そんな時間に撮った作品を主役に据えています。ぜひ、私が見たさまざまな「流れ」に身をゆだねて、ゆっくりと作品空間を楽しんでいただけたらうれしいです。/ 山本高裕
写真家 山本高裕
1967年生まれ。東京都出身。小学生のとき、父親に譲り受けたペンタックス製一眼レフでスーパーカーを撮り始めたことから、カメラの楽しさを知る。現在は出版社で編集者として働くかたわら、平日夜や週末は都内を撮り歩き、SNS などを通じて「写真で東京を世界に発信する」をモットーに活動を続ける。Google+では300万人以上のフォロワーを抱え、世界中に多くのファンがいる。2011年、米ウェブサイト「Fuel Your Photography」で写真の楽しさを伝える連載記事を担当。2012年より、米カメラバッグメーカー「f-stop」のStaff Pro Member。ここ数年の趣味は、時間を区切ってテンポよく撮影する「30分写真散歩」。
プロフィール
山本高裕 YouTube LIVE 2016 / Time Flows
個展2日目の土曜日、夕方5時からトークライブが行われました。遠方でお越しになれなかった方もYouTube Live Talkでお楽しみ頂くことができます。
__出演者________________
山本高裕 [写真家]
石島英雄 [Island Gallery代表]
会期
会 期 4月8日[金]-17日[日] open 11:00-19:00
会 場 Island Gallery
東京都中央区京橋1-5-5 B1
03-3517-2125
入場無料 会期中無休
協 賛 マルマン株式会社 Canson Infinity
フランス菓子 エリティエ
アクセス
商業ギャラリーでの展示を考察
筆者は商業ギャラリーにて作品の展示・販売の経験があります。商業ギャラリーで展示する以上、写真作家やギャラリーオーナーは手にして頂きたいと願うものです。写真展や個展を開催するのには大きなお金がかかります。需要が無ければ次回の開催が無くなってしまう恐れがありますので、手にして頂きたいと願うのは仕方ありません。
ただ、鑑賞者(受け手)の気持ちも理解できます。友人の写真展へ訪れてあげたくとも、手にせずに帰ってしまったらガッカリさせてしまうだろうなと思うとなかなか足を運ぶことができないことが何度かありました。双方の立場を理解できますので難しいところですね。それゆえ、写真家は作品だけではなく人柄も重要となるのでしょうね。
最後に
筆者は山本さんやIsland Galleryさんに「買ってください」と伝えられたことはありません。私もご来廊くださった方にお伝えしたこともありません。そのような心遣いを感じられるからか今回で3回目となり連れて帰った作品も3つ目となりました。ギャラリーへ訪れると様々な方とお会いでき楽しい時間を過ごすことができます。写真家としても学ぶべき部分がたくさんあります。今回は5時間ほどお邪魔させて頂きました。良い物に触れると何だか嬉しくなってきますものね。次回も4年という時が流れても、自分の感覚に嘘つくことなく好きと感じられる山本さんの個展を楽しみにしています。