山本高裕さん写真展 / 空と海と僕と…へ
たった1人の
目次
2017年9月2日(土)~10日(日)まで開催されていた山本高裕さん写真展「 空と海と僕と…」。筆者自身が同じ写真家の写真展に4年連続で訪れたのは初めての経験となりました。なぜ、飽きもせずに、忙しい仕事の合間に時間を見つけてでも毎年のように足を運んできたのでしょうか。記事を書きながら山本さんの魅力を考察してみたくなりました。
恩返しの時間が例え過ぎても
与えて頂いたものは必ずそれ以上にして与え返したい。それが私が大切にしてきた行動基準の1つです。写真展へ訪れることも、作家の作品に対する情熱や想いを感じることも、そして、丁寧に記事を書くことも作品を連れて帰り自宅に大切に飾ってきたことも、私なりの恩返しの気持ちが含まれていました。しかし、4年間も自分なりの気持ちを届ければもう充分なのかも知れません。
本当の好きは口で理由を説明できない
写真家としての時間を過ごしてきた中で、国内・海外問わず様々な写真家達の作品を見てきました。その中でも、山本さんの作品やお人柄は何年経っても飽きずに色褪せることがないのです。写真展の度に大判出力されたプリント作品を直に見て感じたいという衝動に駆られてきました。きっと、それはこれからも変わらないのだろうと思います。
個展概要
視界を遮るビルの群れ、間断なく隙間を埋める街の喧騒。それらをすべて取り払ったとき、一体何が見えるのだろう。東京生まれの写真家は水平線へと車を走らせた――。そして、1年をかけて撮りためたのは、海と空と対話をするための写真。
何もかもが詰まっている都市風景を取り続けてきた写真家が、それと正反対の光景を取りたい衝動に駆られた。たどり着いたのは、何もない海辺。その先に見える、空と海が出合う場所のポートレート。どうせ撮るなら同じ場所に通い続けるのではなく、1つの場所を訪れるのは一度だけ。初対面の表情を正面から収め続けた。
写真家 山本高裕
1967年生まれ。東京都出身。小学生のとき、父親に譲り受けたペンタックス製一眼レフでスーパーカーを撮り始めたことから、カメラの楽しさを知る。現在は出版社で編集者として働くかたわら、平日夜や週末は都内を撮り歩き、SNS などを通じて「写真で東京を世界に発信する」をモットーに活動を続ける。Google+では300万人以上のフォロワーを抱え、世界中に多くのファンがいる。2011年、米ウェブサイト「Fuel Your Photography」で写真の楽しさを伝える連載記事を担当。2012年より、米カメラバッグメーカー「f-stop」のStaff Pro Member。ここ数年の趣味は、時間を区切ってテンポよく撮影する「30分写真散歩」。
プロフィール
会期
会 期 2017年9月2日[土]-10日[日] open 11:00-19:00
会 場 Island Gallery
東京都中央区京橋1-5-5 B1
03-3517-2125
入場無料 会期中無休
協 賛 マルマン株式会社 Canson Infinity
協 力 NiSi
アクセス
最後に
写真展、「空と海と僕と…」からは、コンセプトワークやテーマ性について深く学び得た機会となりました。被写体の力に頼ることなく、新しい表現手法を取り入れ、次々に進化していく先駆者の熱意を強く感じました。写真展へ訪れた私に気を使ってくださり時間をかけてお話ししてくださったことも、山本さんらしいなと何だかほっこりしました。
4年前、SNSを楽しんでいただけの、ただの写真好きの普通の兄ちゃんだった私を写真家への道へと導いてくださいました。多くの素晴らしい方との出会いも作ってくださったのです。ずっと忘れません。これからも、恩義の気持ちと尊敬の気持ちを感じさせて頂ける、私のたった1人の写真家であって欲しいと願っています。
とても利となる写真展でした。ありがとうございました。山本さんお疲れ様でした。