初めて徳川美術館に触れる方に向けた写真作家のガイドブック
天下人 徳川家康の軌跡
目次
名古屋・徳川美術館様のFacebookページに筆者が撮影させて頂いた「具足飾り」の1枚をご使用頂きました。歴史深い徳川美術館様の1ページに、写真作家として触れさせて頂けるのは大変光栄ですね。ここでは、徳川美術館に興味はあるけれど行ったことがないよという、はじめて触れる方に向けて写真作家としてガイドさせて頂きます。
武家のシンボル武具・刀剣
徳川美術館の特色
江戸時代には紀伊徳川家・水戸徳川家と共に栄えた御三家の1つで尾張徳川家はその筆頭でした。大名道具の完全な構成と範囲を知ることのできる唯一の美術館です。市立美術館の草分け的存在として知られており、日本の文化・歴史が好きな方々に愛され続けています。それでは、徳川美術館の魅力を写真と合わせてご案内致します。
URL
英語版: Experience the real spirit of Japan
徳川美術館へ続く道
「この道を通って通勤するのが好きなのですよ」と学芸員様。「はい、かしこまりました。それでは私の好きな感覚を込めて撮影してみますね」の1コマ。こうやって共に作り上げることができる撮影はとても楽しい。
明治時代から続く正門
新緑が美しい季節。明治時代から続く正門を自然と共に切り取りました。爽やかな緑と歴史の重みを感じる正門の濃い茶色、そしてなによりも徳川家の家紋が品格を感じさせてくれますね。
近代的設備を備えた画期的美術館
ヨーロッパの建築界にも紹介されている徳川美術館。建物の外観デザインを公募して昭和7年(1932)に着工、昭和10年春に完成し同年の秋に開館されました。写真作家としてのインスピレーションを額縁構図として表現しています。
格式高い黒門
日本の文化・歴史が大好きな筆者は格式高い黒門の佇まいにグッときました。男心をくすぐります。徳川美術館には写真愛好家の心がときめく被写体がたくさんあります。是非、様々な姿を撮影されてみてください。
白木蓮(ハクモクレン)並木
黒門前の歩道には白木蓮(ハクモクレン)の並木が満開に咲き誇っていました。自然と人工物(建築物)の組み合わせを美しく感じ写しました。春夏秋冬を撮影できる方は幸せですね。
武家の香り
漆喰(しっくい)で白く上塗りした白壁。正門を過ぎてから右側へ進むと見つけることができます。木製でつくられたドアは情緒がありますね。古さが良い味わいになっています。
青空広がる穏やかな空間
徳川美術館前広場・中央園路は広々とした空間が提供されています。この日は雲一つない日本晴れ。あっぱれな天候に多くの方々が穏やかに過ごしていました。
自然と共生する美術館園内
苔は原始的な構造を保っている植物です。可憐な草花のように見向きもされず、踏まれ、時には剥がされても健気に生きている存在です。年月を感じる苔と夕暮れ時に伸びた影を麗しく感じました。この場所を見つけてみてください。
純白の外壁が美しい徳川美術館
スカイブルーに映える純白の外壁を備える徳川美術館。維新・大戦を通じて各大名家の道具がほとんど散逸してしまった今日、徳川美術館の収蔵品は大名家の宝庫・コレクションとして唯一まとまった存在です。江戸時代の大名文化を体感できる唯一の場所なのですよ。
現代に踊る徳川家康の馬印
左側に徳川美術館外観を配置し、右側には風になびく白地の三葉葵を配置しています。多くの人が見ている視点ではなく、このように自分だけの視点で作品を表現するのは楽しいですね。
夕日に色付く徳川家家紋・三つ葉葵
写真作家として撮影するにあたって、GoogleやYahoo!などのインターネットに1枚も公開されていない写真を意識して撮影していました。人の真似をしているようでは私にご依頼頂いた意味がありませんものね。歴史好きな旅行者をくすぐる徳川家家紋・三つ葉葵をシンメトリーで表現しています。
愛犬家にも優しい徳川美術館
16年間一緒に暮らしてきた愛犬を亡くし、今もペットロスを抱えている筆者。徳川美術館前広場ではミニチュア・ダックスフンドのラッキー君と出会うことができました。環境が良いためとても穏やかな顔をしています。お優しいシルバー世代の方と楽しく会話するひととき。ラッキー元気でね。
夕暮れの徳川美術館
徳川美術館の色々な表情を集めたくて、午前、午後、夕暮れ、トワイライト、夜の光等で表現していました。ここは正門入ってからすぐ出会うことができます。空が濃い青色に染まるブルーアワーの時間帯の撮影です。
月明かりに
月の光に照らされた徳川美術館正門。木々の間からちょこっと顔を出してくれるように写しました。名古屋を知ると日本を知ることができます。名実ともにその最高位にあった家柄を撮影できることを幸せに思う日となりました。
最後に
写真作家として、1人の歴史好きな旅行者として表現した徳川美術館の表情はいかがでしたでしょうか。クライアントとの契約上、内観・展示作品は残念ながらお見せすることはできないのですが、外観だけでも日本を感じて頂けるのではないかと考えます。是非、足をお運びになられた際は、日本を代表する美術館としての品格を備えながらも、接遇に優れ笑顔が素敵で素晴らしい方々が働かれている徳川美術館をお楽しみください。「FUURYUU / 風流を見て訪れたくなったよ」という方が生まれましたら幸せに思います。